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マリンスノーの正体は?(12/07/21)
マリンスノー、海に降る雪・・・・。こう書くと、何となくロマンチックなイメージを持たれるかもしれません。
果たしてその実態は、主に微生物の糞や死骸、それに鉱物の破片なのです。
ガッカリした方もいらっしゃるでしょう。
でも、マリンスノーは、深海生物にとっては非常に大切なものなのです。
マリンスノーのもとをつくる微生物は、海水面近くの浅い海に多くいます。
植物性プランクトンは、太陽光線をつかって光合成を行います。
動物性プランクトンは、植物性プランクトンをえさにして活動します。
魚などは、それらのプランクトンをえさにしています。
ところが、深海にはプランクトンがほとんどいません。
そのため、表層から降ってくるマリンスノーは、深海生物の大切なえさとなるのです。
雪が冬に多く降るように、マリンスノーにも多く降る季節があります。
光の届かない深海に、ささやかな季節感を与えるものでもあるのです。
【参考文献】
「地球のすべて」がわかる本 向山洋一(編者)、岩切洋一(著者) PHP研究所 発行