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こんなところで海の貝の化石が?(10/02/28)
これは、海水が現在よりも多かったのです。
先ほどの氷河期とは逆に、過去、地球全体の気温が現在よりも高かった時期があります。
気温が高くなると、陸上の氷河が溶け、海水面が上昇します。
例えば、約6千年前、日本では縄文時代と呼ばれる頃ですが、海水面は現在よりも2m〜3mも高かったのです。
これを「縄文海進」といいます。
当時の海岸線は、地質や縄文人が作った貝塚の分布から推定することができます。
現在の関東地方の内陸部にまで、海が入り込んでいます。
氷河の消長による海水面の変化を「氷河性海面変動」といいます。
氷河性海面変動によって、海岸近くの平野には台地と低地が形成されました。台地と低地の境の崖が、温暖期のころの海岸線です。
また、河川の近くには河岸段丘が作られました。
これは海面の高さが変化することで、河川の勾配も変化し、上流からの土砂を堆積させる場所や侵食によって削られる場所が変わったのが原因です。
それらがさまざまな高さの平坦面を作ったのです。
【参考文献】
「地球のすべて」がわかる本 向山洋一(編者)、岩切洋一(著者) PHP研究所 発行