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シダ植物が石炭になる!!(09/12/31)
石炭とはいったい何でしょうか。実は、シダ植物の遺骸なのです。
シダ植物といっても、現在のような小型のものではなく、樹高40mにもなる巨木です。
デポン紀(4億900万〜3億6300万年前)に、大気中の酸素濃度が高まりオゾン層が形成されると、生命は陸上でも生活できるようになりました。
陸上最初の植物はプシロフィトン、リニアといった古代マツバラン類です。
そして、次の石炭紀(3億6300万年〜2億9000万年前)を迎えると、陸上にはシダ植物の森林が出来たのです。
石炭紀という言葉からもおわかりのように、石炭の多くはこの時代に作られました。
シダ植物が子孫を残すためには、水を使って胞子を受精させる必要があります。
つまり、シダ植物は湿った土地でしか繁殖できないのです。
この泥や水の中には酸素があまり含まれていません。そのため、シダ植物は枯れて倒れても、完全に腐ることはありません。
だんだん炭化していきます。
つまり、「巨大なシダ植物の時代」がなかったら、私たちは石炭を使うことは出来なかったわけです。
【参考文献】
「地球のすべて」がわかる本 向山洋一(編者)、岩切洋一(著者) PHP研究所 発行