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どうして低気圧で雨が降るの?(10/05/13)
「気圧」とは、言い換えれば空気の重さです。
「低気圧」は周囲よりも重さが軽くなり、気圧が低くなっているのです。
「xxhpa(ヘクトパスカル)よりも下だと低気圧」という基準はありません。
周囲よりも気圧が低ければ低気圧というのです。
空気が軽くなったり、重くなったりする原因の一つに、空気が暖められたり冷やされたりするということがあります。
地表付近が暖められると、空気は密度が小さくなり、上昇します。
室内でストーブをたくと、天井の近くが暖まるのと同じ原理です。
高度が高くなると圧力が減る分、上昇した空気の塊は膨れます。
膨れるとは、別の言い方をすれば周囲を押し広げるということです。
その仕事をするために、空気の塊は自分の中にある熱を使います。
ですから、空気の塊の温度は、次第に低くなります。
低くなると、中に含まれる水蒸気が凍り始め、徐々に粒が大きくなっていきます。
そして、その重さに耐え切れず地上に向かって落下してくるのです。
それが溶けたのが雨です(もし溶けなかったら雪になります)。
つまり、低気圧では必ず上昇気流があり、それによって雨や雪が降ってくるということになるのです。
逆に空気は冷やされると密度が大きくなり、地表のほうにたまります。これが高気圧です。上昇気流がないので、天気は良くなります。冬のシベリア高気圧はこの一例です。
【参考文献】
「地球のすべて」がわかる本 向山洋一(編者)、岩切洋一(著者) PHP研究所 発行