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石垣の石 大谷石はどうやって出来たか?(10/01/13)
恐竜が絶滅してから現在までを「新生代」と呼びます。
なかでも200万年前を「第三紀」、それ以降を「第四紀」といいます。
第三紀の半ば過ぎ、今から約2500万年前。日本列島周辺で、海底火山の噴火を中心にした大規模な火山活動が始まりました。
この火山活動は、現在では考えられないほどの破壊的なスケールだったと思われます。
地域によって始まりの時期やピークの時期に多少のズレがありますが(あくまで地学的スケールでの「多少」という意味です)、約1000万年以上にわたって、日本列島各地で同じような経緯の火山活動が続いていたのです。
その噴火物は緑色がかった岩石になっています。
そこで、この岩石を「緑色凝灰岩(グリーンタフ)」といい、この変動を「グリーンタフ変動」と呼びます。
グリーンタフはフォッサマグナ(大地の溝)から東北日本を中心に各地で見ることが出来ます。
その代表が栃木県で採掘される大谷石です。
大谷石なら、身近でご覧になった方も多いのではないかと思います。
うす緑色の柔らかい岩の中に濃い緑色の岩片が混ざっているものです。
地殻変動の跡を私たちは上手く使っているわけです。
【参考文献】
「地球のすべて」がわかる本 向山洋一(編者)、岩切洋一(著者) PHP研究所 発行