サイトトップ > フランス革命は浅間山が起こした?(10/1/18)
フランス革命は浅間山が起こした?(10/1/18)
1991年6月、フィリピンのピナツボ火山が大噴火しました。
この時の噴煙が「日傘効果(すすなどが日差しをさえぎる現象)」により、日本をはじめ世界各地で日差量が減少しました。そして、非常に真っ赤な夕焼けや太陽を取り巻く傘(ビショップ・リング)が見えたりしたのです。
日傘効果は、時として地表の気温低下をも招きます。
数年間も続くことがあり、農作物にダメージを与えます。一つの火山の噴火が世界中に影響するわけです。そう考えたとき、1783年の浅間山「天明3年の大噴火」は、「ベルサイユのバラ」で有名なフランス革命の原因となったのではないか、このような考え方も可能になります。
「天明3年の大噴火」はすさまじい規模の活動でした。
ふもとには溶岩が流れ出し、「鬼押出し」の景観をつくりました。
また、この時の岩屑流は鎌原村など幾つもの村々を飲み込み、多数の死者を出したのです。
フランス革命は1789年に起きましたが、数年におよぶ農作物の不作が社会不安を招き、事件の導火線となっています。
この不作の原因を「天明3年の大噴火」に求めてみるのも面白いと思いませんか(実際には、1783年にアイスランドのラキ火山でもっと大きな噴火がありましたが)。
【参考文献】
「地球のすべて」がわかる本 向山洋一(編者)、岩切洋一(著者) PHP研究所 発行